2週目のワークは、「アイデンティティを取り戻す」ことである。今気付いたが、12週間のワークは全て「●●を取り戻す」というテーマになっている。取り戻すということは、元々は持っていたということの裏返しだ。ないものを得て装備するのではなく、元々備わっていたものをもう一度持てるようにするのがこのプログラムである。そう思うと気持ちも楽になるような気もする。
脱線したが、2週目のワークは1週目と比べると随分負担は軽いように思う。1週目のワークは過去に目を向ける内容だったが、2週目のワークは現在地を明らかにして、未来を見つめるという性質のワークになっている。過去はどのようにしても変えられないのに対し、未来はいくらでも変えることができる。
外だけではなく、自身の内にも、敵がいるということを教えてくれるのがこの2週目の内容なのだ。日々の自分の選択の積み重ねが未来をつくるのである。今の自分が自分を信じられなければ、本来であれば選べたはずの選択肢も選べないという状況に陥る場合もある。チャンスを拒絶してしまうということや、シンクロニシティを受け入れられず、断ってしまうといったこともあるかもしれない。また、自分が自分を信じられるかどうか揺らいでいる時期に、身近な人のひょんな一声によって自分を取り戻す過程からリタイアしてしまうこともある。
多くの人間はどうしても現状維持を望むものらしい。変化をした方がよりよい未来になると本当は分かっているのに、現状維持を選んだ方が安全だと思い込んでしまうのは盛大なバグだとわたしは思う。現代の悩みの多くはこの葛藤から生まれているのではないかと思っている。
著者は、モーニング・ページは他者に見せてはいけないと言う。見せたい人なんているのだろうか…?とも思うが、今家族と住んでいる人や誰かと一緒に住んでいる人はノートを見られないようにするということを徹底してほしい。誰かに何かを言われたら、きっとあなたはその時点でこのワークをやめてしまうだろう。せっかく自分を取り戻す決意をして、アーティストになる契約書にもサインをして(ちゃんとした?)プログラムに取り組んでいるというのに、ここでやめてしまうのはもったいない。
ところで、わたしはこの2週目までのワークを過去に2回やってここで挫折している。そのため、ここから先の3週目以降は読むのも実践するのも初めてなのだ。
2週目の序盤に、「創造性が解放されてくると、自分がまともではないように思えることがあるのだ(はたからも、そう見える)」(p.61)という一文が書いてある。これは、8週目のワークまで終えてみて、わたしは今ようやく実感できた内容である。
追って説明できればと思うが、わたし自身、このワークを通して明らかな変化が出てきて少し恐ろしさまで感じている。だが、不安や恐怖という感情は、多くがポジティブな変化があるときに必ずと言っていいほど生まれる感情だと思う。新しい環境に身を置くときに、ワクワクと同時に不安も感じるという経験をしたことがある人もいるだろう。わたしのこの感情も、ポジティブな変化に伴う不安と同じ類だと思いたい。
さて、2週目のワークは取り組めただろうか。わたしはワークの中の1つ、人生のパイ作りを通して自分が思っていたよりも実は全然満足度が足りていないということが分かった。それなりに楽しい人生送ってきたと思っていたので、これはだいぶ衝撃であった。
気を抜かず、3週目に移っていこう。引き続き、モーニング・ページとアーティスト・デートも忘れずにね。
(※)参考文献・出典
ジュリア・キャメロン=著、菅靖彦=訳、2001年「ずっとやりたかったことを、やりなさい。」、サンマーク出版
※わたしは旧版の書籍を使ったため、本ブログで引用しているページ数や文章などが新版とは異なっている可能性がある。
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